2013年01月10日
「<仮想都市詐欺>被告のIT会社社長、詐欺は否定 初公判で」
という記事をみました。
マルチ商法で集めたお金でインターネット上の
仮想空間を作り、その収益を分配するような
ビジネスモデルでした。マルチ商法を担当
していたのがビズインターナショナルという会社です。
仮想空間の開発担当はフレパーネットワークス。
結局は開発をほとんどしていなかったということで
フレパーネットワーク社の社長(記事中のIT会社社長)
が詐欺罪に問われています。詳しくは過去の記事も参照ください。
ビズインターナショナルについては既に存在
していないと思います。フレパーネットワークスに
ついてはホームページが繋がらないことだけは
確認していますが詳細は不明(電話も繋がらないらしい)。
過去にマスコミから最も多くの取材依頼を受けたのが
このビズインターナショナル関係でした。
それだけ多くの被害者が出たということかもしれません。
簡単に言えば、ネット上の仮想空間(セカンドライフが
有名)を作ると言って1口20万円以上の出資をマルチ
商法を利用して集めたけど、現実にはほとんど
できていなかったということです。セカンドライフの
二番煎じどころか、出てきたものは足元にも及ばいものでした。
宮之内誠人被告の弁護士によると「開発に使った多額の
経費を出資金で回収するのは当然で、仮想都市の運営
という出資目的から逸脱していない。都市の完成も見込
まれていた」とのことですが、そのベータ版でさえ遅れに
遅れて出てきて、使った人の話ではとてもではないが
使えるものではないとのこと。
詐欺とされても仕方の無い事案かなと思います。
でも、集めたお金は数百億円。人生をおかしくしてしまった
人もかなり多くいるかと思いますが、それに見合うだけの
罪に問えるかどうかとなると難しいのでしょうね。
以下、記事全文です。
毎日新聞 1月9日(水)20時35分配信
インターネット上の仮想都市ビジネスへの投資で
約100億円を集めたとされる「ビズインターナショナル」
(さいたま市)のマルチ商法事件を巡り、うその投資話
で約1100万円をだまし取ったとして詐欺罪などに
問われた東京都港区のIT会社社長、宮之内誠人被告(55)
の初公判が9日、さいたま地裁(杉山慎治裁判長)
であった。宮之内被告は金を受け取った事実は認めたが
「出資者をだましたわけではない」と詐欺を否定した。
検察側は冒頭陳述で、宮之内被告が出資金を開発に
使わず従業員の給料など会社の資金繰りに充てたと指摘。
弁護側は「開発に使った多額の経費を出資金で回収する
のは当然で、仮想都市の運営という出資目的から逸脱
していない。都市の完成も見込まれていた」と述べた。
起訴状によると、宮之内被告は08〜09年、ビズ社が
ネット上で構築する予定だった仮想都市で使うアイテムを
販売・開発するファンドに出資すれば収益金の分配を
受けられると、うその勧誘をして出資させたなどとされる。
【狩野智彦】