2016年03月12日
ナチュラリープラスの業務停止2016と会社の謝罪文(公式サイトより)
先日も書いたとおり、ナチュラリープラスに業務停止命令が出ました。
2016年3月10日から12月9日までの業務停止で、この間はビジネス勧誘ができなくなります。
業界大手の業務停止命令だけに大きな影響があります。
今回は会社の謝罪文などから私が感じたことについてまとめてみます。
会社の謝罪文は公式サイトで確認できます。
→行政による一部業務停止命令について
1、ナチュラリープラスの業務停止と今後の売り上げについて
まず、会社の謝罪文には「行政よりの命令に従い平成28年3月10日(木)から平成28年12月9日(金)までの間、連鎖販売に係る新規会員(HCA)の受付および登録を停止いたします。また、会員の皆さまの連鎖販売員勧誘も行うことはできません」と明記されています。
すなわち、ビジネス会員の勧誘活動が一切禁止ということです。
これはナチュラリープラス本社、そしてビジネス活動している会員にとってかなり厳しいことです。
一般のフランチャイズビジネスであれば、ビジネス会員(FC)を増やすことができなくても、既存のFCが売り上げを維持すれば特に問題はありません。
逆に昨今のマクドナルドのように積極的に赤字FCを閉鎖するという動きもあるぐらいです。新しいFCが出なくても別に問題はない。
ところがネットワークビジネスの会社にとってはビジネス会員の勧誘ができないというのは致命傷になりかねません。
ネットワークビジネス(マルチ商法)ではビジネス目的で参加している人が報酬が欲しい場合、毎月の商品の購入義務があります。すなわちFCが会員を探す活動していると同時に商品を購入し会社の売り上げに寄与している。そういった人たちの連鎖になっているわけです。
でも、「ビジネス会員を増やす行動ができない=収入が増える見込みがない」ということで、ビジネス目的で参加している人の一部は商品購入をストップする可能性が高い。
どの程度の人が商品購入を辞めるかは分かりませんが、特に末端のビジネス会員は商品購入を止める可能性が高い。
で、末端のビジネス会員が購入を止めるとその上にいる会員が末端会員になるわけで、その人もビジネス主目的であれば商品購入を止める可能性が出てくる。
商品購入を止める人がどんどん増えていくという逆の連鎖が始まっていきます。今は知りませんが昔は3ポジとか7ポジとかを推奨しているグループも多かったので、そういったグループは一気に商品購入をを停止する人が増えていくことでしょう。
また、ナチュラリープラスの収入プランはバイナリーと呼ばれるもので、私の理解に間違いが無ければ自分から伸びていく組織が方伸びではほとんど収入が取れない。
これまで収入があった人も自分のグループで辞めていく人がそれほど多くなくても左右のバランスが崩れることで収入が激減することもあり得ます。
そういった人も購入を止めるかもしれない。
この逆の連鎖が9ヶ月の間、続いていくわけです。
これまで収入があった上位会員も収入が減っていき、そういった状況のもとで他社からの引き抜きもあるでしょうから、条件によっては移動する可能性もあります。
そうなるとその上位会員の更に上の人も収入が減り他社に移動する可能性が出てくる。
どこまで負の連鎖が続くかは分かりませんが、こういった負の連鎖でナチュラリープラス本体の売り上げはかなり減ることが予想されます。
もちろん、売り上げが減らない可能性が無いわけではありませんが、ナチュラリープラスの報酬プラン、ネットワークビジネスの性格などから考えると、どうしても厳しくなると考えてしまうところです。
2、ナチュラリープラスの改善について
会社サイトの謝罪文には「昨春の立入検査以降、当社は消費者庁からの質問、指摘などに基づいて、都度、事業活動内容を見直してまいりました。会員の皆さまのご理解とご協力のもと問題に取り組むことで、状況は大きく改善いたしました。それでもなお、このような事態に及びましたこと、重ねて深くお詫び申し上げます」と書いてあります。
この辺りの甘い認識が今回の行政処分を受けた主な原因かなとも感じます。
年間200件ぐらいの相談件数が平成15年には166件に減ったものの、それで状況が大きく改善したとかいうのは認識が甘すぎ(他社がどうなのか分からないので他社比較といった相対的なことは言えません)。
相談件数がちょっと減った程度であり取り組みが不十分であることには違いありません。それなのに「大きく改善した」と思っている。
行政から見たら、「改善できた」と自己満足している状況にも見えたかも?これ以上の改善の見込みがないということで行政処分を出した可能性があります。
行政と逐一連絡を取り合い、やはり問題が発生していると感じたら更なる厳しい改善をするなど行政に対するアピールをしなくてはいけない時期だったはず。
会社にとっては問題活動に対して厳しくすると売り上げは伸びず、かといって放置(もしくは甘い対応)すると今回のような問題に繋がるということで難しい舵取りになりますが、ネットワークビジネス(マルチ商法)での販売を選んだ場合の宿命でもあるので仕方がないところ。
反省文を見る限りでは甘い認識、甘い対応だったと言わざる得ないところだと感じます。
3、ヘルスケアクラブ?
私が今ひとつ理解不能だったのが、ヘルスケア倶楽部(HCC)のお話。
ビジネス活動しない愛用会員クラブを作るというのは正しい方向性だと私は思います。アムウェイなどはそれを廃止したので時代に逆行していると個人的には感じているところです。
で、私が良く分からないのは会社の反省文の中の以下の文章。
「当社はこのような問題の対策として、製品のご愛用のみをご希望の方には連鎖販売取引に該当しないヘルスケア倶楽部(HCC)で製品購入いただける仕組みを2013年にスタートいたしました。徐々に浸透してきたこの仕組みを、これを機会として一層推進し、マーケットに広く製品を受け入れていただくよう努めてまいります」
ヘルスケアクラブは問題の対策でできたものなの?
あくまでも愛用会員のためのものであり、また、愛用会員に対して販売しやすくなるということでビジネス会員の活動をしやすくするものであり、問題対策であるとは考えにくいところです。
こういったところの本社の認識も意味不明なところ。
穿った見方をすれば、「ビジネス会員勧誘はできないから、これを良い機会として愛用会員を探す活動を進めて売り上げに貢献しなさい」みたいにも見えるのは私の気のせいでしょうか?
何か違う、、、。と感じるところです。
現時点で私が感じるところをまとめると、謝罪文を見る限りでは本社があまりにも問題認識が薄い、責任を感じなさすぎであるということ。
本来ならば社長を含め上層部の減給、関係部署の処罰、更なる改善活動の発表なども必要ではないかと感じたところです。
トラックバックURL
この記事へのコメント
ナチュラリープラスを知人がやっているので、セミナーに誘われ何回か話を聞いたのですが、異常な会場の空気に毎回気分が悪くなります。そう感じているのは私だけのようで、なんともおかしな気分です。
なんで皆さんあんなに高揚したり、スピーカーと呼ばれる人達の言葉を真剣に聞いているのかよく分かりません。
話を聞いていても腑に落ちないことばかりです。
スピーカーの金持ちアピール、どんな病気にも効く、病気が消える、病気にならない等々…サプリメントやお水の話。
本当に病気で悩んでいる人につけ込んでるとしか思えない内容。
ヘビースモーカーも、お酒を毎晩浴びる程飲んでいる人も、どんな大食漢も、このお水やサプリさえ飲んでいればなかったことにできる、など。
信ぴょう性に欠ける発言ばかり。
これからの人生に役立つ良い話を聞けるからと言って連れてこさせたり、席を強制的に一番前にあてがわれ、新規をセミナーにとにかく何回も動員することなどを訴えていたり…洗脳かと思ってしまいます。
貴方の事を想って、私はこの貴重な情報を伝えているなどと言いながらも、自分の私利私欲の為という印象しか感じられません。
その人達が前回のコンプライアンス以降、セミナーに来た人に「いいですか?皆さん、こう
すみません。
「いいですか?皆さんこういうこと(↑のような)はしてはいけません」と真顔で訴えていたりします。
今まで散々そうしてきていた人達なのにまるで他人事のように。
トップの人達がこれでいいのか…と思ってしまいました。
ビジネスの話も、バイナリーだから皆で協力するから自分の商品代金はすぐに戻ってきて、それ以上になるなど…
情報を正しく伝える真摯な姿勢が感じられず、エゴの塊のようなやり方してるようではダメだなー…と思っていたのですが、今回の処分を知り、やっぱり…と思いました。
勧誘現場関連のコメントありがとうございます。
自分は違反しまくりなのに、それを無かったかのように激変する人もいるようですね。
ネットワークビジネス(マルチ商法)に関わっていない人から見ると「この人たちは信頼できそうに無い」と感じるのも当然のことだと思います。
その一方で真面目にやっている人もいるので、それが全部だとは思わないでいただければ幸いです。
やはりいるんですね…
今までネットワークビジネスというものを知らずにいて、数社のセミナーに行く中で、少しだけ労働収入との考え方の違いを知ることができました。
こんなに支持される理由や先の可能性について、まだ納得出来てないので、知りたいと興味を持っているところです。
残念なのは、未だに真面目なやり方をしてる方を見たことがないことです。
お会いできればよいのですが…。
良い人に出会えるといいですね。
あと、セミナーはかなり大げさに権利収入の話をしているので注意した方がいいです。
ネットワークビジネス(マルチ商法)も基本的に労働収入。
あれだけ頑張って、時にはむちゃな勧誘もしているのに業界全体の売り上げはほぼ横ばい。
すなわち業界にいる人たちの収入は変わっていないということ。
やっと今の収入を維持できているというのが今のトップの人たちなのです。
だから頑張って動いているのですね。
トップの人たちはそういった現実を知っているにも関わらず、下の人に頑張ってもらうために夢のような話をしているわけです。
権利収入は一度築いたら、生涯貰え続けるお金。労働収入は、働いている時だけ。
という風な説明だったのですが、それならトップの人達は何故わざわざ各地を廻ってスピーカーしてるのだろう?と思ってました。
知人は、あの人達は本当はこういうことする必要ないのだけど、ボランティアで皆のためにやってくれている立派な人達だよと言っていたのですが、なんだか素直に頷けませんでした。
労働と同じだと言われれば納得です。
横ばいだという現実も教えて頂きありがとうございます。
現状維持に必死な状態なのですね。
今の時代、普通の生活がやっとなので、子育てや、病気や介護のことも考えると、+αの収入源があれば…と思わざるをえません。
ひとつ、そういう道もあるんだと参考にはなりました。
点数はつかない。
購入者が継続したら紹介者には20%だそうです。ヘルスケクラブの販売員になるにはセミナーを受けテストに合格しないとだめだそうですが…
そんなんで世間を騒がしたのに毎日全国どこかしこでヘルスケアクラブのセミナーをしているようですよ。
ナチュラリーさん社長自らリーダーに号令かけて喪が開けるまで売って稼げにシフトでしょうかね〜
今回の処分は連鎖販売取引違反ということなので新規会員の募集は停止。
一部業務停止とはこの意味です。
だから小売はOKという甘々の処分。業務停止を見越しヘルスケアクラブのシステムを二か月前に急遽変更したようでした。
消費者庁と裏取引でもあったのかと疑いたくなります。
あざとすぎる。
真摯に受け止め⁇
どこがです。
情報提供ありがとうございます。
小売用にシステムを変更していたのですね。
それはそれで別にいいと思いますがその手法でそれほど売れるとは思いにくい。また、会員のモチベーションが保たれるかどうかも微妙。
売り上げ減は確実ではないかと個人的には思います。
それにしても、、、急にシステム変更したとなれば、やはり会社内部では今回の処分は分かっていたようですね。
個人的にはもっと対策すべきだと思っていたのですが、会社としてはこれ以上の対応が無理と判断したのかもしれません。